青空短編小説

登録日時：2025-12-09 00:59:38 更新日時：2025-12-09 00:59:38

雨にも負けへん

風にも負けへん

雪にも夏の暑さにも負けへん

じょうぶな体を持っとって

欲はあらへん

絶対に怒らへん

いっつも静かに笑てんねん

一日に玄米四合と

味噌とちっちゃい野菜を食べて

ありとあらゆることは

自分を勘定に入れんと

よう見たり聞いたりして分かって

ほんで忘れへん

野原の松の林の奥にある

ちっこい茅葺きの小屋におって

東に病気の子供がおったら

行って看病してやり

西に疲れたお母ちゃんがおったら

行ってその稲の束を背負うて

南に死にそーな人がおったら

行って怖がらんでもええで、て言うて

北にケンカや揉め事があったら

しょーもないからやめとき、て言うて

日照りの時は涙を流し

寒さの夏はオロオロ歩き

みんなにデクのボーて呼ばれて

褒められもせえへん

苦にもされへん

そないなモンに

わいはなりたいんや

※この作品は、青空文庫（https://www.aozora.gr.jp/）で公開されている以下の作品を利用して、AIで創作しています。